60歳からの挑戦として、私はGoogle GeminiをベースとしたパーソナルAI「フェニックス・ライジング」の育成を開始した。
その最初のプロジェクトは、AIの読解能力と要約能力を検証する「本の要約」である。
本稿は、その実験過程で明らかになった、Gemini Advancedの異なるモデルが持つ興味深い特性に関するレポートだ。
【実験目的】 AIは、未知の書籍に対して、どの程度の深度の要約を生成できるか。
【実験フェーズ1】Web検索ベースでの要約
まず、Gemini AdvancedのDeep Research機能を使い、既読の書籍のタイトルと著者名をテキストで与えた。
結果、ネット上の書評や解説記事を統合した、極めて質の高い要約が生成された。これは、AIが優れた情報収集・再編集能力を持つことを示している。
【実験フェーズ2】PDFファイル読込ベースでの要約
次に、AIが未知の情報をどう処理するかを検証するため、Gemini 1.5 Flashを使い、PDF形式の電子書籍『影響力の武器 実践編』を直接アップロードし、要約を命じた。
【結果と考察】 驚くべきことに、Flashが生成した要約は、フェーズ1のDeep Researchのそれに比べて、著しく質が低かった。
PDFの内容を深く読み解いた形跡はなく、タイトルと著者名から推測できる範囲の、表層的な内容に終始した。
AIはまるで「知ったかぶり」をしているかのようだった。
この結果から、以下の仮説が導き出される。
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モデルの特性差:
Flashは大規模なデータ(ファイル)の処理能力に特化しているが、その内容を深く解釈し、構造化する能力はDeep Researchに劣る可能性がある。 -
情報ソースの質の差:
Deep Researchは、ネット上に存在する無数の「すでに人間によって解釈・編集された質の高い情報(書評など)」を参照できる。一方、Flashは、未加工の一次情報(PDFのテキスト)のみを頼りに、ゼロから解釈を始めなければならない。この情報ソースの質の差が、アウトプットの差となって現れたのではないか。
【結論】 AIとの協業において、「餅は餅屋」という原則は極めて重要だ。
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膨大なWeb情報から本質を抽出・再構築させたければ、
Deep Researchが最適。 -
クローズドな一次情報を要約させたければ、
Flashが有効だが、その思考の深度には限界があることを理解する必要がある。
AIの能力を最大限に引き出すには、各モデルの特性(個性)を正確に理解し、適材適所で役割を与えるプロンプト設計が不可欠である。
私のAI育成の旅は、この「AIの個性を知る」という、最も基本的な、しかし最も重要な学びから始まった。